歴史魂っていう雑誌の創刊号レビュー

R+(レビュープラス)さんより献本受けたのでアスキーメディアワークスの歴史魂って雑誌の創刊号をレビュー。
歴史の雑誌なんて買ったことなかったけど、どんな雑誌か興味があったのでレビューを受けてみた。
歴史の雑誌っていうのは固いイメージがあったけど、この雑誌はビジュアルが豊富でゲームの記事や漫画なんか
もあって今っぽいね。昔の歴史モノは戦国大名の生き方を学ぶみたいな感じで、少し説教くさいところがあったけど、
そういう要素がないのもいいと思う。


で、もっと興味深かったのは記事の内容。メインの特集石田光成という生き方。


今まで自分の中での石田光成のイメージは理論派でキレモノだけど人がついてこないみたいな感じの人かなあって
思ってたけど、この雑誌では若くして才能を認められ私利私欲に囚われず、検地など実務面にも長けていて、
イエスマンではなくいいたいことをちゃんと言って、人物評もナカナカのものみたいな好人物として書かれている。
家康の天下になって徳川が政権を担う上で都合のいいように、光成の評価がおとしめられたっていうのは、確かに
ありそうで興味を惹く内容だね。


歴史って言うのは、一つの考え方だけではないし、時代によって評価が変わったりするし、いろいろ角度から
新しい切り口から見るとまるで違って見えておもしろいよね。確かに徳川家康を敵に回して関が原の戦いのような
大戦をしているのに光成方の情報とか例えば光成の参謀とか家臣の情報って今まで殆ど情報がなかったような。
光成の方から歴史を見ると今まで見えてなかったことが見えてくると思う。


おなじく、幕末の統幕がみんな西軍出身で、関が原の恨みが統幕につながったという記事も、やや強引な気も
するけど、記事としてはおもしろい。


歴史って大河とかある程度見ると、大体知った気になっちゃうし、ある程度勉強する内容・解釈が固定的に
なっちゃうけど、実はいろいろ多面性があっておもしろいものなので、そういう楽しさを引き出してくれると
いいかもね。


科学系雑誌にニュートンとかネイチャーとかあるんだから、歴史雑誌もビジュアルの情報が多くて興味を惹くよう
な記事が多い、雑誌がでるっていうのは悪くないかも。


記事の特徴的には、関が原の戦場の見取り図とか、桶狭間の戦いのときの両軍の配置とかビジュアル情報が豊富で、
関連情報についても、光成の記事に関連して戦国時代のか大河ドラマとかの情報、歴史書の情報とかの情報量が
充実している感じがした。


他に変わったところでCDで桶狭間の戦いの講談とかは新しい試みだけど、このあたりは正直ピンと来なかった。
記事的にこんなのあった方がいいかもって思ったのは、歴史についておもしろく説明してくれる濃い目のキャラ
の人のコーナーとか、後は歴史好きな歴女みたいな人たちのコーナーとかかなあ。

歴史についての雑誌でどんなコーナーがあった方がいいかっていうとナカナカ難しいとは思うけど、今までにない
雑誌なので、コーナーとかも斬新なものにしないとね。


記事的にはあまり知らない切り口とか多角的に歴史を見られるような内容がイイカモね。
時代的には、関心があるのは戦国時代よりは後かなあ。戦国大名とかも今回の石田光成とかですら全然知らなかった
ので、有名どころを外せば知らないことが多いかも。


意外と江戸時代とか明治時代とかも知ってることってそんなにないので、江戸の街がどうだったとか、開国までの流れ
とか、文明開化がどういうものから流行ったかとか、パッと思いついたものでも知らないことっていろいろあるので
いろいろ掘り下げてくれるとおもしろいかも。


まあ、そんなトコかなあ。

歴史魂 Vol.1 2011年 01月号 [雑誌]

歴史魂 Vol.1 2011年 01月号 [雑誌]


レビュープラス
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