どんどん膨らむ、本の素敵/川上未映子さんのトークショー

昨日は川上未映子さんのトークショーに。場所はなんと大学。専修大学生田キャンパス。
読売新聞主催の21世紀活字文化プロジェクトで専修大学公開講座として開催。

どんどん膨らむ本の素敵ってテーマでお話。

いつものとおり行けるだけ前で聞くので、指定席じゃないギリギリの前から3列目で聞いた。
青山ブックセンターのイベントとかと違って、結構大人数の会場なのでちょっと遠かったけど。

前半の話は、子供の頃からの本の遍歴や作家になるまでの苦労話。
後半は専修大学の教授、准教授とのパネルディスカッション。
本の話というよりは、編集者や作家を目指している学生をターゲットにして、編集者とか作家とかの目線で話していた。

わかりやすくはあるけど、何となく未映子さんの個性が光るような話ではないなあって思って、なんでかなあって思ってて、
昨日はモヤモヤしてたんだけど、一晩寝て何となく言いたいことが言葉になった。

こういうのはよくあるよね。

作家さんは作品が個性的であり、読書なんかは造詣が深くてだから本の話や、作品の話をするとキラッと光るんだけど、
自分のこれまでの歩みとか作家になるには編集者になるにはみたいな要素には客観的に正確に話す必要があって、
学生さんが進路を決めるには良い話だけど、個性的な要素が入り込む余地のないテーマだったからそう感じたんだろうね。

本屋さんが主催であれば、本の紹介なんかをテーマにできるので、誰が聞くかというあたりも関係したのかもね。

いずれにしても、川上未映子さんはこれからもウォッチし続けていくつもり。雑誌記事やオススメ本なんかも読んでみようっと。

最後に質問受け付けてたけど、自分だったら何聞くかなあって考えてたら2つくらい浮かんで、
(今回は学生さんメインなので質問しないかったけど)

未映子さん高校くらいから哲学書に傾倒していって、それは例えば子供の頃疑問に思うような、人は死んだらどうなるとか、
そういう人間の根本的な問いに対する回答が哲学書に書かれていたからとのことだけど、哲学はそういった根本的な意味について
説明するような要素の他にも、世界を定義するとか、世界を作るような要素があるので、そういった要素には興味がわかなかった
聞いてみたかった。

哲学の手法を身につけるのに10年くらいかかるので、時間がかかりすぎるので、文学で行こうみたいな話しがあったので
そのあたりが答えかなあ。

あとは、読書については作家とか編集者の目線で話していたので、読者として疑似体験するとか世界が広がるみたいな切り口での
読書観についても聞きたかったかな。

このトークショーをめぐっていろいろ考えることができたけど、こういう機会が増えるといいなあ。
モヤモヤしていたものを言葉にしたり、いろいろ考えるたりしているのが楽しいんだよね。

まあ、そんなとこ。