ウェブ進化論って結局なんだったんだろう

梅田望夫さんのウェブ進化論からの3部作は2007年くらいから読んだけど、もう5年になるんだね。
最近、もう一回引っ張り出してきてパラパラ読んで、当時、なんでこの本に感化されたのかなあとか、
あれっ、そういえば産業革命とか鉄道革命に匹敵するようなネットのあちら側でのビックウェイブが
来なかったなあとか思ってもう一回斜め読みで読み返してみた。


当時は、アマゾンとかグーグルとか新しいビジネスモデルが出てきた時代で、アマゾンは2000年から
日本に上陸してすっかり定着していた頃、本屋さんとかが淘汰されていた時期だったか。グーグルは
ストリートビューとか出していたころ、いろいろな場所を見て楽しんでいた時期だったけど、この会社は
どうやって儲けているのか不思議だった記憶が。
アップルもiPod touchとか出した時期で、音楽産業に多大な影響か出ていた。
そんな時代だったので、ネットのあちら側の世界の潮流が世の中を変えていくというのが説得力があったのか。


アマゾンのロングテイル戦略の他にも、不特定多数の人に簡単に発信できるweb 2.0とか、誰でも簡単に
情報発信できるブログとか、写真なんかを発信できるさまざまなサービスとか、ウィキペディア、オープン
ソースなどなど振り返ってみて、確かに、社会の構造が変化したことで、本屋さん、レコード業界など
淘汰された人が出たけど、新たに出現した企業はグーグル、アマゾン、アップル以外には出てこなかったなあ。


他にも、楽天とかネットのあちら側だけど、世界を変えるような要素がないといわれてたけど、そういう
企業は定着しつつある。ブログとかオープンソースは営利目的のない個人とか非企業がやっているので、
当時のようなインパクトはなくなっってしまった。インターネットはすっかり普及したけど、もはや水や
空気のような存在で、やはり落ち着いてしまった感が。


なので、新しいイノベーションが生まれた黎明期になになに?って思ってたときには、受け入れられた
ストーリーも安定期に入って読むと、抒情詩的、ポエティックはあるけど、落ち着いてみたら、アメリカに
商権をだいぶもってかれちゃったなあみたいなことなんだなって思ってる。

まあ、そんな感じ。